全編朗読
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語り:花本弘子 音楽&効果音:ひぐま
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あらすじ
ある北の海に身重の人魚がすんでいた。人魚はあまりにも海がさびしい所なので子どもが可愛そうだと考えた。人魚は人間が優しい心を持っていて、町は楽しいところだと聞いて、離れるのは悲しいが子どもの将来を案じて、海辺の陸の上に子どもを産み落とす。
翌朝、人魚の赤ん坊は神社のそばのろうそく屋の老夫婦に拾われ、それから大切に育てられ、美しい娘に成長する。人魚の娘が白いろうそくに赤い絵を描くと、たちまち評判となり、ろうそく屋は繁盛する。神社に納めたろうそくを灯して漁に出ると、必ず無事に帰ってこられるという評判が広まった。
しばらくして、香具師(やし)が人魚に目をつけ、老夫婦に娘を売ってくれるように頼んだ。最初のうち老夫婦は断ったが、「昔から、人魚は、不吉なものとしてある。」という香具師の言葉と、大金を前にして手放すことになってしまう。娘は、老夫婦の元を離れたくないと懇願するが、老夫婦は耳を貸さなかった。娘は真っ赤に塗ったたろうそくを残して、連れて行かれた。
さてお語は、この後どのようになるのでしょう?