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語り:花本弘子 音楽&効果音:ひぐま
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あらすじ
山の中の一軒家、
ある冬の嵐の夜、家の中で家族が火を囲んでいます。
隣の部屋には病気の娘が寝ていて、「水を飲ませてほしい。」と訴えているのですが、みんな聞こえないふりで座っています。
なぜなら、娘の病気は、水を飲んでは悪くなるからなのです。
そのとき、「今晩は、今晩は・・・。」と、戸を叩く音と声が聞こえます。
この嵐の夜に、一体誰が訪ねてくるのか と家族は顔を見合わせ、「黙っていればあきらめて帰るだろう。」と、みんな寝たふりをしていますが、病気の娘が気づいて声を出します。
外に立つ男は、「戸を開けてください。嵐で道に迷ってしまった。土間のすみでいいから泊めてほしい。」と言いますが、父親は「村で頼めばいい。」と男の願いをはねつけます。
すると男は「ではせめて水を一杯ください。」と言います。
しかし父親が「病気の娘がいるので水音をさせないよう気を使っている。村で飲ませてもらえばいい。」とさらに拒否していると、娘が、「水をおあげよ、いくらでもあるのでしょう。」と声を出します。
戸の外の男にその声が聞こえたようです。
さてこの後、お話はどうのようになるのでしょう?
道徳授業ワークシート(案)
内容項目 3-(3) 人間の強さと気高さ、生きる喜び
ねらい:だれもがもっている弱さや醜さを自覚して,その克服に努めるとともに,生きる喜びを見い出す心情を豊かにする。
二度と通らない旅人
__年__組__番 氏名___________
1)父親や息子は、水も飲ませられない病人を抱えています。こんな時に、はたして見知らぬ旅人に戸を開けてあげられるものなのでしょうか?
2)事情がしだいにわかってきたにもかかわらず、なぜ父親や息子は旅人を断り続けたのだろう。
3)旅人が去り,黙りこんで火を見つめていたとき,父親は何を考えていたのか。
4)旅人がくれた薬を飲んで娘が回復し、幸せな人生を送るようになって、家族らはどんなことを後悔したのでしょう?
5)旅人はいったい何者だったと思いますか?