せみ時雨  濱田 鈴

Copyright(C)2011_Makie Akazawa. All rights reserved.
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 陽介の走るコースの折り返し地点にある、一本のガジュマル。

まだ低い位置にある太陽の光を浴び、やわらかく輝いている。

その様子を見ていると、部活のことでの悩みなど、どうでもいいことのように思えてくる。

そしていつかは何とかなるだろうという気さえしてくるのだった。

 だから今朝も、いつも通りの時間に、いつもの道を走っていた。

「あれ・・・?」

 ガジュマルの木が見えてきたところで、陽介は足を止めた。

よく目を凝らしてみた。

見間違いではない。

 人が一人、ガジュマルと向き合うような形でたっていた。

 

・・・さて、この後お話はどうなるのでしょう。

 

 

028せみ時雨.mp3
MP3 オーディオファイル 12.6 MB

語り:花本弘子  効果音&音楽:ひぐま・はまだゆかり

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