ひぐまです。
長年、ぼんやりとツリーハウスを建てたいと考えていました。私は少年時代を北海道の僻地で過ごしましたが、大学以降、大阪での生活が長く続いています。おそらくそのギャップが産み出す回帰妄想だったのかもしれません。
運命的な出会いは、第91回放送(2013年1月26日配信)でのMさんの出演でした。実際にツリーハウスを建てた経験のあるMさんと意気投合、その後も話がはずみました。
第93回放送(2013年4月14日配信)で特集したセミナーハウス未来塾(和歌山県紀美野町)で過疎化問題に触れました。その頃から里山活性化とツリーハウス構想が繋がり始めました。美里天文台から宿泊施設までの山道に、特徴あるツリーハウス群があれば、地域の何かのお役に立てるのではないか考えました。塾長のH氏の心も少年に戻ります。
2014年8月から実際の行動に移りました。
プロジェクトを作り、その有志仲間とともに放置された間伐材の収集から作業がはじまりました。それは地味で、かつ危険な作業でもありました。
機材や予算についての激論を重ねつつ、第1棟目は、ツリーハウス建築の基礎を学ぶことが、めあてとなりました。
2015年5月末に、やっとその第1棟目が完成しました。小さな小さな質素なツリーハウスです。
ステージ、壁板、屋根、ドア、窓などの製作方法をMさんより学んでいきました。
この間、私自身、過疎化問題や里山活性化についての本を大量に読みました。今政府が「地方活性化」を政策としてうたっていますが、実際4軒に1軒は空き家という厳しい過疎化の現実と、その空き家がほとんど流通しないという課題を目の当たりにしています。また山も悲鳴をあげています。森の健全育成のために間伐は絶対に必要ですが、チェーンソーで間伐するまでは何とか行政が行えたとしても、その間伐材を回収し、製材し、再利用するまでの人も予算もないというのが現状です。やりながらいろいろな課題が経験を通じて見えてきました。
プロジェクトも、第2棟目以降のプランについては、今後の大きな課題となり、先が見えにくい状況です。
新鮮なアイデアがあり、成功すればきっと地域活性化に役立つと頭の中やパソコンのプレゼンの中で構想化されていても、それを実現するためには、資金面や人的資源、そして長期間に亘るビジョンと熱意の継続が必要です。机上からスタートしたアイデアは、今は山の斜面で汗泥まみれの超リアルな課題になりながら、何とか地上に実物として具体化しなければなりません。
そんな学びを最近しています。
プロジェクトの仲間が作っている、ツリーハウスのブログはこちらです。
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