ひぐまです。
昨日の朝日新聞朝刊Be on Saturdayで、「あまみエフエム」が大きく紹介されていました。
2010年12月末、Joint広場Honeybeeスタッフは奄美大島へ飛び、
あまみエフエムを訪問したり、加計呂麻島を取材したりした経験があります。
あまみエフエムでは「夕方フレンド」という番組に出演させていただきました。
また取材させていただいた小学校教諭兼シンガーソングライターの「はまだゆかり」さんも、
今、番組を持っています。
私たちが訪れたとき、放送局はまだガラス越し2階のスタジオブースから放送していましたが、
今は、サテライトスタジオを設け、駄菓子屋風の市場の一角から放送しているとのこと。
当然、生放送中も周囲の音や声が入ってきます。
これを雑音と捉えるか,いきいきとした生活の音として捉えるか、、、。
私たちが「Senshu Jolly FM82.6MHz」で、番組を担当し、FMオンエアで放送していた時も、
スタジオはガラス張りではあるものの、やはり通りすがる人とは、隔離されていました。
その後、閉局となり現在の放送形態になるまで、
私たちも試行錯誤をしてきましたし、いろんな事を考えてきました。
(ここらへんの経緯は、「朝日新聞記事」や「番組コンセプト」をお読み下さい。)
今、私たちが放送を制作していて一番手応えがあるのは、静かな場所を確保した時より、
絵本カフェholo holoのような人が行き交うカフェで、
お客さんと一緒に時間と空間を共有しながら収録している時です。
マイクも単一指向性を使っているので、収録自体に影響もなく、
逆に別マイクを用意してもっとその場の音を拾いたいくらいの気持ちです(笑)。
大手の放送局のように、器がしっかりしていて放送機材に囲まれ、
大出力の電波に乗せて放送するのは、確かにカッコイイかもしれないけれど、
大切なことは別のところにあるような気がしています。
あまみエフエム理事長の「麓 憲吾さん」は記事の中でこう語っています。
「5年前に開局したとき、内地のラジオ局のように、ガラスで密閉された場所からかっこよく放送したいと思って、そうしてきたんです。でもリスナーとの距離が詰まらなかった。だからこの『放送所』をつくりました。(中略)放送って特別な事じゃなくて、会話や集落放送の延長なんです。話す情報だけでなく、じゃべる人の個性や、その場所の空気感、匂いも伝えたかったんです。」
私もまったく同感です。
人と人との距離が「詰まらない」と、これは本当に「ツマラナイ」ことです。
ある時、親しくさせていただいている他校の英語の先生が私にこう言ってくれました。
「最近、学校ではICTだの、メディアリテラシーだのといろいろ教師もやらなければならないけど、
今、(ひぐま)先生がやっている番組は、もしかしたら最先端のICTかもしれませんね。
パソコンなどの機械をどう使うかより、何をどう伝えるかが一番大切なことですよね。」
コミュニティー放送局は、今、
災害時に地域に必要としている情報をいち早く伝えるという意味での
「同時性」の必要が高まっています。
2年前、Senshu Jolly FMの閉局を目の前にした時、
局長と私は分担して、市幹部の方までお話をしに行きましたが、
防災無線等のハード面が整っているとの理由で、
コミュニティーラジオ局の存続には、私自身お役に立てなかった悔しさがあります。
今、Joint広場Honeybeeでは以前のように電波を使って、その「同時性」を追求する事はできません。
しかしながら「共時性」を発揮することはできるのではないかと。。。
つまり、番組に参加して下さった方々や、心を動かして下さったリスナーの方々が、
「共感・共鳴」し、「つながり」を持つことができる一助になるのではないかと考えています。
さらにオンエア放送は、その時を逃したら録音でもしていない限り、後で聞く事はできません。
Joint広場Honeybeeのような、ちっちゃな番組は、
単独放送のメリットを生かして、ホームページ上からいつでも聞いてもらえます。
コンテンツも音声、文字、写真、動画とさまざまです。
実際に1年前や2年前の放送でも現在でも、アスセス数はどんどん伸びていますので、
いろんな方々のお役に立っているんだなぁ〜と、
最近、ようやく実感として感じる事ができるようになってきました。
「流れ去る時間を過ごすのではなく、大切な時間をクリップしてゆっくり味わい、考える。。。」
「石の上にも三年」
とりあえず100回放送をめざして、
さらに工夫をしながら、これからも頑張って放送づくりをしていきたいと思います。
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