恩返し
宮沢賢治の「セロ弾きのゴーシュ」では、
動物たちがゴーシュのチェロの中で体調を回復し、
ゴーシュ自身も演奏が上達し、傷ついた自信を回復するという、
いわゆるWin-Winの世界が描かれていました。
今回紹介する「ペイ・フォワード[可能の王国](原作名 Pay It Forward)」は、
恩返しの方法が少し違います。
中学1年のトレヴァー少年が夏休みの社会の宿題に出された
「もし君たちが世界を変えたいと思ったら、何をするか。」に対して
トレヴァー少年が思いついたのは、
「恩を受けたら、それを施してくれた人にではなく、まったく違う3人にお返しをする」
という Pay It Forward のアイデアと実践です。
小さな波紋が次の波紋を起こし、徐々に世界が大きく変わって行くという試みです。
その仕組みは、実に単純で、かつ純粋です。
ふりかえれば、ラジオ番組制作をはじめたきっかけの一つに、
この本から得られた考えが影響しているような気がします。
もし「世界を変えたい」と思ったら、
皆さんだったら、何をしますか?
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