陽介の走るコースの折り返し地点にある、一本のガジュマル。
まだ低い位置にある太陽の光を浴び、やわらかく輝いている。
その様子を見ていると、部活のことでの悩みなど、どうでもいいことのように思えてくる。
そしていつかは何とかなるだろうという気さえしてくるのだった。
だから今朝も、いつも通りの時間に、いつもの道を走っていた。
「あれ・・・?」
ガジュマルの木が見えてきたところで、陽介は足を止めた。
よく目を凝らしてみた。
見間違いではない。
人が一人、ガジュマルと向き合うような形でたっていた。
・・・さて、この後お話はどうなるのでしょう。
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語り:花本弘子 効果音&音楽:ひぐま・はまだゆかり
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